夜中に『太陽光』をサブスク販売したい宇宙スタートアップ、米山頂から超強力探照灯を照射してキャンプ客を失明寸前に

過去30万年間の人類の歴史において、唯一誰もが異論なく合意してきた真理があるとすれば、「夜はぐっすり眠り、星空を眺め、心地よい暗闇の中で己の人生の過ちを振り返る時間である」ということでしょう。しかし、シリコンバレーのベンチャーキャピタルだけは夜空の月を見上げ、こう考えました。「大自然が無料で提供しているこの夜間フリープランには、月額課金の有料プレミアムアップグレードが必要だ」と。
そんな壮大すぎる野望を抱くのが、カリフォルニア州の航空宇宙スタートアップReflect Orbitalです。彼らが掲げる事業は「Sunlight-as-a-Service(サービスとしての太陽光)」。低軌道に展開した無数の衛星群に直径約18メートルの大型マイラー反射鏡を搭載し、真夜中の地上へ日光をピンポイント反射することで、深夜の太陽光発電や遭難救助を支援し、ついでに地球上のあらゆる生物のメラトニン分泌を根絶しようという構想です。
🔦 標高3,000メートルの深夜レーザー乱射事件
数百基もの反射衛星を打ち上げる前に、どんなスタートアップも実証実験(PoC)が必要です。しかし彼らは研究所の暗室でおとなしく実験する代わりに、東部シエラネバダ山脈のど真ん中でド派手な公開実験を強行しました。
- 超ヘビー級機材: 北米で最も星空が澄んでいるとされるホイットニー山近郊のホースシュー・メドウズ・ロードへ、大型ディーゼル発電機を積んだメガワット級の移動式巨大サーチライトを運び上げました。
- 山谷への照射: オーウェンズ・バレーやローン・パイン、アラバマ・ヒルズの漆黒の砂漠に向けて強烈な光線を放射し、「人工の満月」に匹敵する夜間照明を地上へ浴びせかけました。
- 山岳救助実験: 地元のチャイナレイク山岳救助隊と合同で、この強烈な人工月光のもとで遭難者を発見できるかどうかをテスト。
- 現場の阿鼻叫喚: 静寂のなかテントで寝ていたキャンパーや天体観測ファン、夜行性のフクロウたちは真夜中に突如として昼間並みの光に晒され、「ついにUFOが襲来したのか」「なぜ荒野のテントがサッカースタジアムのピッチ中央に変貌したのか」と大パニックに陥りました。
この実験はカリフォルニアの星空保護コミュニティで瞬く間に猛烈な怒りを買いました。渓谷の集落からは、峠道を走るドライバーの視界を奪うほどの眩光に対する苦情が殺到し、静かな大自然が一夜にしてSFディストピアの尋問部屋と化したと批判されています。さらに救助隊員からも「強烈な単一光源によって異様に長い影が落ち、険しい岩場の凹凸がかえって見えにくくなって危険だった」という微妙な評価が下されました。
天文学者や生態学者も危機感を募らせています。軌道上に数千枚もの巨大反射鏡が配備されれば、地上の天体望遠鏡による精密観測が破壊されるだけでなく、渡り鳥の航路やコウモリのエコーロケーション、夜の暗闇に依存して生きる砂漠の野生生物の生態系が取り返しのつかない打撃を受ける恐れがあります。
🛰️ 太陽光の定額配信:サブスク解除ボタンはどこ?
米連邦通信委員会(FCC)はすでに技術実証衛星の初期認可を出していますが、今回の山頂投光器騒動によって、宇宙の私物化を巡る議論が一気に過熱しています。
あるキャンパーはSNS上でこう怒りをぶちまけています。「私は税金を払い、遮光カーテンを買い、スマホの画面から逃れるために人里離れた荒野のテントで寝ている。深夜3時にIT億万長者が私の寝袋へ太陽光や広告を照射してくるなら、私は明日から地対空レーザー迎撃技術を勉強する」
宇宙反射鏡がクリーンエネルギーの救世主となるのか、あるいは傲慢なスタートアップによるディストピアの珍劇で終わるのかはまだ誰にもわかりません。ただし、近々カリフォルニアの夜空の下でキャンプを計画している方は、懐中電灯と一緒に日焼け止めクリーム(SPF50)も忘れずに荷物へ入れておいたほうがよさそうです。
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